notion + paperpileからobsidian + zoteroに移行したい

修士の間ずっと慣れ親しんできたnotion + paperpileによる情報管理をobsidian + zoteroに移行することにした。4月から博士課程だったのでちょうどよいだろう。 obsidianへの移行はほぼ完了しており、zoteroはこれからだ。 ここではかつてnotion + paperpileを選んだ理由と移行の理由について備忘録的に書いていく。

かつてnotion + paperpileを選んだ理由

修士以前、自分はメモを蓄積する体系的な方法を持たなかった。 しかし、大学院と会社員生活を並行に進めるにあたって、頭の中だけのメモ+αでは立ち行かなくなっていき、notionを選択することにした。 当時obsidianにしなかったのは単純にobsidianを知らなかったからなのだが、当時の比較対象への評価は以下の状況だったと記憶している。

つまり、重要視していたのは以下の3つだった。

重すぎない

evernoteはB2の時期に一瞬使っていたが、スマホでの動作がもっさりしすぎという印象だった。 具体的に言うと、アプリをタップで立ち上げてから書けるようになるまでの時間が長い。

スマホでの読み書きが必須

当時、スマホで記事を読んで保存するという行為を頻繁にしていたため、スマホから書き込みができることは重要だった。特に、ウェブページを簡単に取り込めることは重要だった。これはvscodemarkdownを書くだけでは達成が非常に難しい。

スケールする

複雑なメモを大量にストックし、整理する能力である。 google keepはその点で対象外だった。なぜならフォルダのような階層構造を形成できなかったためである。

paperpileを選んだのも似た理由であるが、追加で2つ理由がある。

手軽である

公式アプリがiPad, android, chrome拡張の形式で提供されており、google drive経由の同期が自動でセットアップされて使いやすい。 文献管理初心者としてセットアップの手間がかからないのは楽である。

モバイルアプリがある

東大はmendeleyが無料で使えるのだが、iPadで書き込みできない、スマホから取り込めないというのは痛いと考えた。paperpileはiPadで直接書き込みができるのと、スマホから簡単に文献を取り込めるのが良い。

notion管理の問題とobsidianへの移行

notion管理はM2の夏くらいまではうまく行っていたが、秋くらいから以下の問題が出てくるようになった。

気軽に書き込めない

思いついたときにぱっと書き込む、という使い方をしづらくなってきた。これは、notion管理が成熟してどこに何を書くかが決まってきたからである。notionのスマホアプリは最後に書き込んだページではなくワークスペースのホームページが立ち上げ時に出るため、書き込む先まで移動しないといけず、書き込みコストが上がってしまった。

拡張しづらい

notionを長く使っているとプログラマーとしては拡張したいケースが出てくる。例えばカスタムコマンドを追加するなどだ。しかし、notionでそれを行うにはwebで開いた上でchrome拡張になってしまう。これは正直微妙だ。

というわけで、色々調べた結果、obsidianに移ることにした。 obsidianは、上の2つの問題を以下のように解決できる。

  • 気軽に書き込めない > デイリーノートが自動で立ち上がるようにすることで、アプリを開くとすぐに書き込める。
  • 拡張しづらい > プラグイン機構がある。コミュニティープラグインだけでなく、自分で作ることもできる。

逆に、obsidianで面倒だったこととして、同期のセットアップがある。多分プログラマーじゃないとめんどくさいだろうが、自分はプログラマーだったのでそんなに問題ではなかった。ここは結構人を選ぶポイントだと思う。あと、共同作業はほぼ不可能な気がするのでそこも諦めポイントだ。

paperpileからzoteroへ行きたい

obsidianへの移行をしてしばらく経ち、論文をobsidianで書いていると、当たり前だが文献管理ツールとつなげたくなってくる。 しかし、そうなるとpaperpileはつらい。なぜならプログラマティカルに外部から操作する手段がほぼないためである。その点でいうとzoteroは既にobsidian用のプラグインもあり、apiもあるので問題ないように見える。 paperpileのエクスポート機構はよくできているようなので、多分そこまで移行は困らないだろう。

最後に

zoteroへの移行はまだやってないので最終的に上手くいくかは不明である。うまく行ったとしてD3で嫌になって出戻りする可能性もある。だがしばらくはこれで行きたい。